原油価格
WTI原油は約72ドル/バレル、北海ブレント原油は約75ドル/バレルで推移しております。
原油相場
イスラエルは10月26日、イランへの報復として軍事施設を空爆したが、懸念されていた石油施設は標的にしなかった事での警戒感の後退を受け、値位置を下げておりました。
しかしながら、イランの最高指揮者ハメネイ師は2日、イスラエルに対して再報復を宣言したと報じられました。また、OPECプラスの有志8ヵ国は3日、12月からとしていた追加的自主減産の段階的縮小(実質増産)を1カ月先送りすると決めました。その様な状況を手掛かりに値戻しが進んでおります。
為替相場は、10月30日~11月5日のTTSレート平均で32銭円安ドル高の153円86銭となりました。日銀は10月30日~31日の金融政策決定会合で政策金利の据え置きを決めております。
燃料油価格激変緩和措置の補助金額は、2円程度の減額で14円台となり2週ぶりの減額、4週ぶりに15円を下回りました。燃料油価格激変緩和措置の期間は年内に限り継続と発表されております。
今後の動向予想
OPECプラス有志8ヵ国は、一日当たり220万バレルの自主的な追加減産を行っているが、12月から減産の幅を段階的に縮小し、原油の供給を拡大する方針を示していました。8ヵ国は、もともと10月から減産の幅を縮小し供給の拡大を始めるとしていたが、9月に2か月延期すると決めており、今回は再び先送りした形となっております。中東地域では、先月下旬にイスラエルがイランによるミサイル攻撃への対抗措置として攻撃を行うなど緊張が続く一方、中国経済が減速傾向にある中で、原油の需要は伸びにくいという見方が出ており、OPECプラスとしては供給の拡大を先送りすることで原油価格を下支えするとともに、今後の市場の動向を見極めようという狙いがあるとみられております。
5日のWTI先物相場がカリブ海での熱帯低気圧の発生でメキシコ湾一帯の石油施設を直撃する見通しとなった為、上昇した地合いを引き継ぎ買いが先行しております。
今後も中東の地政学リスクの高い状況は続く可能性が高いこと、原油価格の上昇にも補助金が増額、下降には減額されており販売価格の大幅な変動には繋がりにくい状況と予想します。
*動向に関する重要なお知らせ*
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