原油価格
WTI原油は約73ドル/バレル、北海ブレント原油は約76ドル/バレルで推移しております。
原油相場
米国では労働省労働統計局が2日に発表した7月の雇用統計で、失業率が4.3%と前月から0.2ポイント悪化した事など経済の先行き懸念が売りに繋がり、原油コストは4週連続の下落となり、2月上中旬以来、およそ半年ぶりの安値水準まで下落しております。
一方では、イランを訪問していたイスラム組織ハマスの政治局長ハニヤ氏が7月31日に殺害され、中東の地政学リスクが高まった事が買いに繋がっております。
為替相場は、7月31日~8月5日のTTSレート平均で5円83銭円高ドル安の149円41銭を付けています。3月上中旬以来、およそ5カ月ぶりの円高ドル安水準を付けております。
燃料油価格激変緩和措置の補助金額は、前週より5円台の大幅な減額となり21円台となっております。
今後の動向予想
6日午前の東京市場でドル・円相場は145円20銭近辺で推移しました。143円63銭まで売られた後、日経平均の大幅反発を受けたドル買いが入り、146円37銭まで反発しております。しかしながら、米国金利の先安観は一段と強まっていること、為替相場の安定で日本銀行による追加利上げの可能性は消えていないことから、ドル・円相場が150円レベルを回復する可能性は低いとみられております。
中国税関総署が7日に発表した同国の7月の原油輸入量は、2022年9月以来の低水準に落ち込んでおります。世界のエネルギー需要を牽引する同国の景気低迷に警戒感が広がっております。加え米国の景気後退への懸念が根強く、今後に発表される各経済指標の内容次第では、相場が下押しされる可能性もあります。また、同国のガソリン出荷は8月上旬にピークを迎える傾向にあることから、原油やガソリン在庫が増加に転じやすい季節でもあります。しかしながら、緊迫化する中東情勢や、米国でのハリケーンの発生が懸念される状況です。
原油安と円高ドル安の進行を反映し原油価格は下落しておりますが、地政学的リスク要因の火種は続いております。今後もリスクの高い状況は続く可能性が高いこと、原油価格の下落による補助金の圧縮が続いており販売価格の大幅な値下がりには期待が難しい状況と予想します。今後も為替相場の動きに注視する必要がある状況です。
*動向に関する重要なお知らせ*
こちらの情報は正確性又は完全性を保証するものではありません。
一般的な情報提供を目的としたもので、何らかの投資等に関する特定のアドバイス提供を目的としたものではありません。従って、この情報に依拠して行われた投資等の結果については当社は責任を負いません。