原油価格
WTI原油は約77ドル/バレル、北海ブレント原油は約81ドル/バレルで推移しております。
原油相場
中国の2024年4~6月期の実質国内総生産(GDP)の伸び率は前年同期比4.7%となり、1~3月期の5.3%から鈍化しました。中国経済が減速し、エネルギー需要を下押しするとの懸念などから軟化しております。
また、イスラエルとイスラム組織ハマスによるパレスチナ自治区ガザでの停戦交渉を巡り、米国のブリンケン国務長官が前進していると述べたと報じられたことも下方要因となりました。
為替相場は円高ドル安の動きが強まったこともあり、2週連続の下落となっております。
為替相場は、7月17日~7月23日のTTSレート平均で2円97銭円高ドル安の158円24銭を付けています。2週連続の円高ドル安となり、4週ぶりに150円台を付けております。
燃料油価格激変緩和措置の補助金額は、前週より2円台の大幅な減額となり30円台となっております。
今後の動向予想
円高ドル安の要因として、米国の消費者物価指数(CPI)の下振れや政府・日銀による円買いドル売りの為替介入観測、共和党のトランプ前大統領のドル高けん制発言などもあり、一時的に円安ポジションが巻き戻されているとの見方もあります。また、トランプ氏が米大統領選で有利との見方が強まったことがドル安の要因として考えられます。
しかしながら、ロイター通信が22~23日に実施した世論調査で民主党のハリス副大統領の支持率が44%になり、トランプ前大統領の42%を上回り支持率が逆転したことで情勢が少し変わってきました。ドイツのショルツ首相は24日の記者会見で米大統領選に関し、ハリス氏が「勝利する可能性は十分に高い」との見方を示しており、原油市場、為替相場への影響は否定できない状況となっております。
中東情勢に関しては、緊張緩和観測が原油価格の弱材料視される場合がある状況となっています。
23日にイスラエルの首相府が人質の家族の解放に向けた合意に近づいている可能性があるとの認識を示しました。しかしながら、国連のイエメン担当特使ハンス・グランドバーグ氏は23日、国連安全保障理事会で、紅海および周辺の最近の動向はイエメンの武装勢力フーシ派による海運への脅威が増大していることを示しているとも述べております。
イエメン情勢に関する説明でグルンドバーグ氏は、フーシ派による新たな商船への攻撃に加え、フーシ派攻撃に対する報復でイスラエルがイエメンに初めて空爆を行ったことから、地域情勢が壊滅的に激化する危険があると警告をしております。
こういった地政学的リスクが要因となり、一進一退の動きとなっております。リスクの高い状況は続いており、原油価格の大幅な値下がりには期待が難しい状況と予想します。今後も為替相場の動きに注視する必要がある状況です。
*動向に関する重要なお知らせ*
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