原油価格動向

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原油価格動向
2024/7/11

原油価格


WTI原油は約80ドル/バレル、北海ブレント原油は約84ドル/バレルで推移しております。

 

原油相場


米石油在庫は米エネルギー情報局(EIA)が纏めた6月28日までの週間統計で、原油が前週から1220万バレルと大幅に減少しております。
4日の独立記念日の祝日を前に、2023年7月以来、11か月ぶりの減少量を示しました。

市場では米連邦準備制度理事会(FRB)が、9月に政策金利の引き上げに踏み切るとの観測が高まりました。
それらに中東情勢の警戒感が加わり、週間コストは4週間に渡り1円以上の上昇が続き、2022年6月末から7月初めの週以来、ほぼ2年ぶりの高値水準を付けております。

為替相場は、7月3日~7月9日のTTSレート平均で28銭円安ドル高の162円19銭を付けており、年初来安値の更新が続いております。

燃料油価格激変緩和措置の補助金額は、前週より5円台の大幅な増加となり33円台となっております。

 

今後の動向予想


直近では、イスラエルとイスラム組織ハマスによる停戦協議が継続し、中東の地政学的リスクに対する過度な警戒感が後退しております。
北海ブレント原油が85ドルの節目を割り込んだことを受けまして、目先では83ドル台半ばまで下げてもおかしくはない状況です。

しかしながら、イスラエル軍は9日、2日連続でパレスチナ自治区ガザへの激しい攻撃を行い、ガザ当局によると、南部への空爆で20人以上が死亡しております。また、北部ガザ市では戦車を前進させました。
医療当局によると、空爆はガザ南部ハンユニスの東にある町で学校の外に設置された避難民のテントを直撃。少なくとも29人が死亡しております。イスラエル軍はイスラム組織ハマスによる昨年10月のイスラエル攻撃に加わった戦闘員を精密兵器で攻撃したとし、民間人が被害を受けたとの報告を精査しているとも述べました。
ガザ当局の広報官によると、イスラエルのガザ中部攻撃で9日にパレスチナ人60人が死亡、数十人が負傷しております。ハマスとガザの過激派「イスラム聖戦」は、テルアルハワ地区で対戦車ロケット弾や迫撃砲でイスラエル軍を攻撃し、犠牲者を出したとも表明しております。

このことから中東情勢の動向には注視が必要な状況は継続しております。

また、米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は上院議会証言で米経済は「もはや過熱した状態ではない」と述べ、利下げを視野に入れていることをあらためて示唆しました。その上で、「金融引き締めの縮小が遅すぎたり少なすぎたりすれば、経済活動や雇用を不当に弱める可能性がある」との見解を示した一方で、「利下げが早過ぎたり、多過ぎたりした場合は、インフレ面での進展が失速または反転しかねない」として利下げの開始時期に関する言及は避けております。議長の証言は新味に乏しかったとして、ドルを買い戻す動きが優勢となっております。

以上のことから、地政学的リスク要因は未だ高く、為替相場の急速な改善も考えにくい状況です。引き続き価格の値下がりには期待が難しい状況と予想します。

 

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