4月は、原油価格が上げ下げを繰り返し前月平均価格より約8ドル/バレル下がった
もの依然高い水準の1か月となりました。
3月31日に開かれた石油輸出機構(OPEC)とロシアなど非加盟国の主要産油国
でつくるOPECプラスの閣僚会議は、ロシアの侵攻でウクライナ情勢が緊迫する
中、各国の増産要求に対し協調減産を毎月日量40万バレルずつ縮小する従来方針
から5月は43.2万バレル縮小(増産)するに留まった。
資源大国ロシアによるウクライナへの侵攻により世界のインフレに拍車をかける。
経済制裁などによる供給減が懸念され、 WTI(ウエスト・テキサス・インター
ミディエート)原油先物が19日の取引で107ドル/バレル近辺と約3週間ぶりの高値で
推移した。
また、円相場は一時129円台/ドルと円安が進んでおりコスト上昇に繋がっています。
一方国内では、政府は燃料価格の激変緩和措置として燃料油高騰対策補助金の上
限補助金額を4月28日より25円/Lから35円/Lに引き上げた。
石油元売の価格改定発表が、前週原油コスト比で5.00円/L上がり補助金31.80円/L
適用されたため(前週比で6.80円/L増額)4月28日から5月11日まで前週比1.80
円/Lの値下げとなりまた。
今後についても世界の生産シェア1割を超えるロシアからの輸出がさらなる経済
制裁で停滞すれば需給逼迫は免れない。更なる地政学リスクの高まり、依然円
相場は127円台/ドルと円安水準が進んでいること。米国のシェールオイル増産や
産油国の増産には時間もかかることから依然として需給は逼迫しやすい状況に
変化はなく原油価格が高騰する可能性は否めない。5月も依然高値水準で推移
されると思われますが、政府補助金が9月まで25円/Lから35円/Lに拡充された
ため値上げは緩和される可能性があります。